はじめに、貧乏セミリタイヤとは
「生活レベルを極限まで落とし、低コストで過ごすことでリタイヤを可能にするライフスタイル」
と定義しましょう。
リタイヤするにはある程度の資産額が必要で、多くの人は資産額の多さがハードルになります。
例えば「1億円貯めましょう」みたいな。
貧乏セミリタイヤを目指すことで、そのハードルを下げることができます。
「1億円貯めましょう」より「3000万円貯めましょう」のほうができそうですよね。
(3000万円なら、実現可能性は高いです)
- 資産が溶けても生きていけるようになる
- 現時点の資産額に関係なく、今日から始められる
- 現在の状況に沿ったマネーリテラシーが身に着く
- 不況時に慌てない
- リタイヤ後も平和に暮らせる可能性が高い
- ゴールが近い
ひとつずつ深めていきましょう。
資産が溶けても生きていけるようになる
貧乏セミリタイヤを目指している人なら、仮に資産が溶けても生活を変える必要はないので、精神的ダメージを最小限にやり過ごすことができます。
要するに、生存しやすくなるってことです。
ある程度の資産額がある人は、生活水準を上げがちです。
資産があれば良いですが、溶けたら生活水準を落とさないといけなくなります。
実生活にまで悪影響を及ぼすので、資産額の低下が不幸に直結してしまいます。
巷で流行りのインデックス投資でも、溶ける可能性は0ではないので、生活水準は下げておくべきです。
人生の防御力が上がるのはメリットと言えるでしょう。
現時点の資産額に関係なく、今日から始められる
資格も要らないし、貧乏でも良い。借金持ちだって大丈夫なのが貧乏セミリタイヤです。
(借金持ちの人は一刻も早く返すべきですが)
お金持ちでも始めることができてしまうのは若干ムカつきますが・・・特徴なのでしょうがないです。
これもメリットと言えるでしょう。
現在の状況に沿ったマネーリテラシーが身に着く
現在の状況は人それぞれです。
居住地、職業、資産額、家族構成・・・それぞれに合った情報、施策は存在します。
貧乏セミリタイヤは、情報収集と実践の連続ですので、走り続けていればいつかは「自分なりの最適解」に辿り着けます。
その道すがら、今の自分に必要な知識は必ず身に付きます。
教科書をなぞっただけの中身スカスカ君になっても意味はありません。
実践的ノウハウで頭がパンパンな状態を目指しましょう。
不況時に慌てない
増税、物価高、円安・・・現在の日本は不況です。
雑誌とかに載っている「普通」の生活を送っていたら、生活資金が足りなくなり、貯金を取り崩したり、借金をして対応する世帯も多いです。
しかし、貧乏セミリタイヤを深めていると、少々の物価高や増税で食らうダメージは最小限です。
逆に大ダメージを食らうのは「よく稼ぎ、よく消費する世帯」だからです。
稼げなくなり、消費ができなくなるからです。
生活水準が低ければ、ダメージを受け流し、やり過ごすことができます。
不況はいつか終わります。
一定期間の不況をやり過ごせれば、詰むことはありません。
慌てず受け流せるのは強いですよ。
リタイヤ後も平和に暮らせる可能性が高い
これは貧乏セミリタイヤと真逆のスタイルと比較すれば理解が進みます。
いわゆる「キラキラFIRE」「ファットFIRE」は危険ということです。
「一発稼いで億万長者になりました」
「エリートサラリーマンを10年やって華麗にリタイヤしました♪」
を目指す人は注意が必要です。
自由気ままで満ち足りたリタイヤ生活を妬み、妨害してくる輩が必ず出現するからです。
かっこいい服、豪華な家、高級車・・・幸せそうな人は無数にいる貧乏人の格好のターゲットです。
ごく一部のヤバい人(無敵の人)は、捨て身で敵を襲います。
そのため、たとえリタイヤしていても、質素に目立たず過ごし、マス層へ擬態することができないと、おちおちスーパーに買い物にすら行けません。
貧乏セミリタイヤは、働いていようがいまいがパッと見じゃわかりません。
そのため、資産状況が第三者目線から読み取りにくく、マス層への擬態も簡単でしょう。
「あまりお金に余裕がないんです・・・」って嘘に信ぴょう性が出るのが、貧乏セミリタイヤの強みです。
ゴールが近い
貧乏セミリタイヤなら、目標資産額を低くすることができます(目安:3000万円)。
42.195kmより10kmのほうが近いし、やる気も持続しますし、完走できるのと同じ理屈です。
達成できる確率は上げましょう。
ハードルを乗り越える努力をするより、ハードルそのものを下げる努力をしたほうが効率は良いです。
努力の方向性は大切です。
実際に「セミリタイヤ状態」を作り、体感してみるのも悪くないです。
目標資産額を達成した後で、その時に改めて深く今後の人生を考えてみればいいと思います。
多くの人は資産3000万円すら、持っていないわけですから。
ゆるく生きてもいいし、バリバリ働いてもいい。
選択肢を選び取る立場になれるのは、大いなるメリットではないでしょうか?