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とあるメーカーで電気設計エンジニアとして働いています。
もちろん仕事柄、毎日PLCを扱います。
毎日大変ですが、日々自分が”世間で不足している人材”に近づいている自覚があります。
ポジショントークになってしまいますが、PLC技術者はキャリアアップのチャンスがたくさんあると思います。
(転職サイトに登録してみると、好待遇の案内が毎日ドッサリ届きます)
本記事は
「世界中でエンジニア不足らしいけど、PLC使うエンジニアはどうなの?実務者の意見が聞きたい・・・。」
って声に、実務当事者としてお話しします。
結論、不足します。
👇エンジニア自体の不足はデータが示していますし、私の職場や知り合いのエンジニアの職場も慢性的な人手不足な状況だからです。
参考サイト:コエテコcampus 2030年IT人材が最大79万人も不足するって本当?政府はどんな対策をしている?
”不足”がテーマの記事とは言え、全体的にポジティブな内容ですので気軽に読み進めてみてくださいね( ´∀` )。
では、まいりましょう。
PLC技術者の不足について現役エンジニアが私見申し上げます
以下、PLC技術者の不足について率直に思っていることになります。
- PLCは難易度に対して需要が大きい
- WEB系エンジニアに比べ、PLC制御は地味
ひとつずつ深めていきましょう。
PLCは難易度に対して需要が大きい
PLCを使って機械を制御する場合、ラダー言語が必要です。
C言語などの高級言語と比べ、覚えることは圧倒的に少なく、理解に苦しむ部分も少ないです。
(ゆえに、文系上がりでもPLCエンジニアになれると考えます)
WEB系エンジニアに比べ、PLC制御は地味
どんな種類のエンジニアも不足していますが、華やかさには専門によって差があると感じます。
例えばWEB系エンジニアは割と華やかです。
基本的にPC上だけで仕事が完結しますし、ネット環境とPCさえあれば働く場所も自由です。
そのため、カフェとかで仕事できて楽しそうですし、ブラインドタッチでスマートさを出すことだってできます。
ズブの素人でも挑戦したくなるイメージが、WEB系エンジニアにはあります。
一方、PLCエンジニアは地味です。
職場は大体が工場内ですし、作業着を着て機械をじっくり見なきゃいけませんし、メーカーの機械制御ゆえにミスは許されません。
もちろんカフェで仕事は無理ですし、テレワークとの相性は最悪です。
世の中の流れにも乗れている職業ではありませんし、WEB系エンジニアと比較すると働き方も全体的に地味です(笑)。
「じゃあPLCエンジニアに良いことなさそうじゃん!」って思った人は次の章をご覧になってください<(_ _)>。
【実感】PLC技術者不足なのは、ある意味チャンスだと思う
以下の理由でPLC技術者の不足はチャンスと考えます。
- 活躍できる椅子がたくさんある
- 電気系の大学を出ていなくてもやっていける
- 一人立ちできるまでが長く、ちゃんとしたエンジニアが少ない
ひとつずつ深めていきましょう。
活躍できる椅子がたくさんある
PLCエンジニアの主戦場は製造機械を自社で持っているメーカーです。
特に製造機械を自社で持っている会社は、PLCエンジニアを欲しています。
なので、活躍の場は”製造機械を自社で持っている会社”ということになります。
「PLCエンジニアが居ないなら外注すれば良いじゃん♪」と言う人もいますが、外注すると社外の人がメーカーが持っている機械を隅々まで見ることになり、情報漏洩のリスクがあります。
社内に優秀なPLCエンジニアが居れば、情報漏洩のリスクも低くでき、外注するよりコストが低く済みます。
なので、メーカーの数だけ活躍できる椅子があると考えて良いでしょう。
電気系の大学を出ていなくてもやっていける
電気系の大学を出ていなくても、PLCエンジニアとしてやっていけます。
根拠は私です。
私は大学で化学を専攻していて、PLCに関して無知な状態で仕事を始めたからです。
知識経験ゼロでも仕事をスタートできますし、仕事をこなしていく中で自分の市場価値を上げることができます。
資格も学歴も選考フィルターも無いのはシンプルにチャンスです。
*もちろん日々の勉強は必須です。
ちなみに私は転職ではなく、社内ジョブチェンジで電気設計エンジニアとしてのキャリアをスタートさせました。
興味のある人は参考記事をご覧になってくださいね<(_ _)>。
一人立ちできるまでが長く、ちゃんとしたエンジニアが少ない
PLCエンジニアは”ちゃんとした人材”が少なく、努力の成果が出やすいのでチャンスです。
エンジニアのように一人立ちできるまでが長かったりする業種は、参入障壁が高いです。
厳しい下積みが何年も必要な板前になりたい若者が急増しないように、PLCエンジニアになろうとする若者も少ないです。
逆を言えば、一人立ちさえすれば長く活躍でき、若手の台頭に脅えなくても良く、職を失う心配をしなくて済むと言うことでもあります。
駆け出しのエンジニアはそれなりに負荷の大きい日々を送らないといけませんので、「サクッとノウハウを身に付けて、高収入♪」は望めません。
それなりにきついです。
地道に、丁寧に担当案件をこなしていくしか実力を付けられないからです。
実際、私のロールモデルとなっているエンジニアさんは全員、こなした案件の数が50件を超えています。
効率良く働きたいなら、分厚い職務経験が必須と考え、今も地道に積み重ねています。
こんな感じの働き方を許容できる人は、チャンスでしょう。
【注意点】誰でもできる仕事じゃないです
電気設計エンジニアは誰でも挑戦できますが、誰でもできる仕事ではないです。
理由は以下の通りです。
- 開発案件の納期は基本的にシビア
- 商品を製造する機械を制御するので責任が大きい
- 日々勉強が必要
- 実務経験が必要
- コミュ力必須
これらの特徴を1個でも満たしていないと業務は滞ることが予想されるので、一人立ちは難しいと思います。
商品・製品が作れないことに直結しますし、社内でそれなりの実力者じゃないと務まらないです。
PLC技術者が不足しているのは、シンプルに「業務をこなす力量のある人がいないだけ」です。
「人手不足だけど誰でも良いというわけではない」のは覚えておくべき事実です。
だからこそ、努力が報われる数少ない領域だと思いますし、チャンスと思うわけです。
本記事は以上です。
最後にポイントをまとめます。
- PLCは難易度に対して需要が大きい
- WEB系エンジニアに比べ、PLC制御は地味
- 活躍できる椅子がたくさんある
- 電気系の大学を出ていなくてもやっていける
- 一人立ちできるまでが長く、ちゃんとしたエンジニアが少ない
- 実力者じゃないと務まらない ⇒ 電気設計エンジニアは努力が報われる領域
今日はこの辺で。