PLCとラダー言語を日常的に使う電気設計エンジニアです。
技術系総合職で入社後、社内で電気設計エンジニアにジョブチェンジし、現在に至ります。
ジョブチェンジするにあたり、電気設計エンジニアとして働くこと、PLC、ラダー言語の将来性を考えて決断しました。
つまり、ポジショントークではなく、色々な情報を集めたうえで「これは将来性はあるぞ!!」と確信してのジョブチェンジです。
なので、この記事は電気設計エンジニアやラダー言語の将来性が詰まっています。
本記事は
「電気設計エンジニアとして働いているけど、将来が不安だ・・・。」
「仕事でラダー言語使ってるけど将来性ってあるの?一応 プログラミングっぽいみたいだけど、実際の所どうなの?」
って声に、電気設計エンジニアとして私見申し上げる内容です。
PLCを販売するメーカーとやり取りしたり、製造現場の事情を踏まえて開発をしている当事者目線を盛り込んでいますので、ぜひ最後までご覧になってくださいね<(_ _)>。
では、まいりましょう。
ラダー言語の将来性は暗くない理由を現役エンジニアが語る
以下、ラダー言語の将来性が暗くない理由3つになります。
- ラダー言語は若者に人気が無い
- PLC(シーケンサ)があまりにも頑丈、扱いやすく代替アイテムが考えにくいから
- ラダー言語が書ける人は、多言語の習得も容易であるから
ひとつずつ深めていきましょう。
ラダー言語は若者に人気が無い
「え?人気ないのに将来性が暗くないってどういうこと?」って思う人もいらっしゃるでしょう。
理由は「参入障壁の高さ」です。
基本的に、難しくて地味なものは参入障壁は高く、簡単で煌びやかなものは参入障壁は低いです。
ラダー言語は圧倒的に前者です。
就活生で「電気設計エンジニアになる!だから今からラダー言語を勉強する!」って人は、電気電子系専攻の学生くらいしかいないでしょう。
ラダー言語自体はそこまで難しくはないですが(たぶん文系でも理解可能)、製造現場の機械が絡むので難易度・地味さが跳ね上がります。
基本的に会社でしか業務はできませんし、リモートワークなんて ほぼ無理です。
作業着を着て、現場で作業する日が多いです。
(コーディングまではデスクワークですが、以降は製造現場の機械とにらめっこの連続です)
「華やかさ・スマートさ・自由気まま」とは無縁の世界です。
若い人に人気が出るわけがありません(笑)。
しかし、それでも良いのです。
工場が機械を使ってものづくりをする以上、PLCは絶対に使います(後述)。
なので、ラダー言語を使う仕事は消滅しません。
そして、電気設計エンジニアも当然人手不足です。
慢性人手不足で、いったん技術を身に付けてしまえば一生役に立つので、将来性が無いなんてことはあり得ません。
プライベートを犠牲にしてでも頑張る価値は、十二分にあります。
PLCがあまりにも頑丈、扱いやすく代替アイテムが考えにくいから
PLCは機械を制御するために作られた制御機器です。
そして、世界中のメーカーで大量に使われています。
つまり、世界中で品質が信頼されています👇。
- 優れた耐久性
- メーカー間の価格競争で価格も安い
- PLC自体の性能も毎年UP
つまり、わざわざPLCに代わるアイテムが必要とされていない状況です。
もっと正確に言うと、PLCに取って代わるアイテムが登場しちゃうと世界中の工場がパニックになります。
(自動車、半導体、部品メーカー等、PLCを使っていない業界を探すほうが難しいです)
そのため、どんな会社でも、電気設計エンジニアのプログラミング業務はPLCありきで進んでいきます。
PLCを使った業務経験がある人が引く手あまたな理由として、メーカーにおけるPLCの存在がデカすぎるからに他なりません。
ラダー言語が書ける人は、他言語の習得も容易であるから
これはラダー言語に限った話じゃないですが、「想定した機能をプログラムを書いて実装できる人」はどんなプログラミング言語でも身に付けることができます。
そのため、ラダー言語を安心して身に付けてもらって問題なしです。
何かひとつでもプログラミング言語を身に付けた経験があれば、慣れ親しんだ言語が廃れても、新たな言語を身に付ければ良いだけです。
(体感ですが、別言語を新しく身に付けるには1ヶ月もあれば十分です)
万が一、PLCに代替するアイテムが生まれ(個人的には無いと思いますが)、ラダー言語ではない言語を習得しなければいけない状況になっても問題ありません。
プログラミング以外にも知っておくべき知識が山のようにあるため、”プログラミング言語が変わった”なんて些細なことだからです👇。
なので、慣れ親しんだプログラミング言語が廃れたくらいでは、電気設計エンジニアの仕事はオワコンにはなり得ません。
ラダー言語の将来性はもちろんありますが、”プログラミング言語に慣れ親しんだ経験にも将来性がある”という考え方になります。
【将来性を危ぶむ前に】言語よりも実務経験が大事です
それでもラダー言語の将来性が心配な人に一言いいます。
「グダグダ言う前に実務経験を積め」
口が悪くてすいません<(_ _)>。
実務経験をしっかり積んで、それでも全然ダメなら将来を危ぶみましょう。
実務経験を積んだ人の需要は大きいですよ( ´∀` )。
- 仕事を任せてもらえる人間性
- 仕事を通じて得た業務ノウハウ
が担保されているからです。
今の職場で出世を狙うにせよ、転職するにせよ、実務経験がとにかく大事です。
プログラミング言語が何であれ「こういう機能があったほうが良さそうだから今すぐ変えてよ。」って要求にスッと対応できるスキルセットの方がよほど大切です。
👆こういったスキルは実務経験を積んでいくうちに身に付ける事ができます。
ちなみに、実務経験を積んでいる最中は結構きついです👇。
きついとは思いますが、頑張って実務経験を積みましょう。
報われる苦労だと思います。
【注意点】ラダー言語を使うエンジニアはリモートワークがやりにくい
新型ウイルスの影響でリモートワークは何度かしましたが、正直業務に支障出まくりでした。
コーディングした後、リモート会議をした後に現場に行けないので、肝心の確認作業ができないので大変でした。
そのためリモートワークと相性は最悪です。
(逆をいうと、リモートワークが苦手な人はラダー言語を使うエンジニアに適性があります)
リモートワークのやりにくさは人によって美点にも欠点にもなりうるので、覚えておいてくださいね( ´∀` )。
本記事は以上です。
最後にポイントをまとめます。
- ラダー言語の将来性は暗くない!
- ラダー言語は参入障壁が高く、若者に人気が無い
- PLC(シーケンサ)の品質が良く、価格も安いので、代替アイテムが必要とされていない
- ラダー言語が書ける人は、多言語の習得も容易であるのでラダー言語が廃れても問題なし
- 実務経験が超大事!
- リモートワークとの相性は最悪。出社したい人には良い点。
今日はこの辺で。