Excelマクロは便利です。
プログラム次第で、面倒な動作がワンタッチで終わらせることが可能だからです。
お勤めしていた職場でも、合理化の一環で日々マクロを設定し、作業改善に勤しんでいた時期もありました。
(もうやりたくはありませんが)
先日、ふと「開発マクロで、何を一番使っただろうか?」を振り返りたくなりました。
振り返ったら、空しくなりました。
結論を言うと「なんの生産性もないマクロが一番使われていた」からです。
その話をまとめておきます。
【発明のエピソード】かつて若手を苦しめた「A1ジジィ」
大昔、職場に「パソコンがまともに使えないくせに偉そうな年配社員」が居ました。
その名も「A1ジジィ」。
人物像を説明すると、自分に送付されるファイルの体裁にブチギレ、大騒ぎする害悪でした。
(脳の血管もブチギレてクレメンス、と皆思っていましたw)
特にしょっちゅう怒っていた内容が
「開いたExcelファイルでA1以外が選択された状態なこと」
「Excelファイルを開いたらシート1以外なこと」
でした。
説明すると、送られてきたExcelファイルを開きます↓。
↑こうなっているとブチギレます。
30分以上は余裕でキレ散らかします。
一方、こうなっているとお咎めなし↓。
「A1が選択されている」が、すべてのシートに適用されていないといけませんでした。
異常なまでのA1への執着。
壊れたラジカセのように「A1」を連呼する様があまりに滑稽だったので、いつしか彼は「A1ジジィ」と呼ばれるようになりました。
以上、「A1ジジィ」のルーツでしたww。
改めて振り返ると、異常ですよねww。
(数字に強いとか、細部にまで目が届くかと言ったら、そうでもないから なおさら困る)
今思えば、自分がキレることができるポイントを作り 威厳を保ちたかったのかな??と解釈できます。
一応、管理職でしたしねww。
ITがわからないなら、資料の体裁しか責める場所はありませんからね・・・。
(そして驚くほど、中身には突っ込まれないwww)
話を戻して、ここで登場するのが「全シートのA1を選択し、シート1に戻るマクロ」です。
ぜひ“個人用マクロブック”に登録しておきましょう。
Sub 全シートA1を選択しシート1に戻る機能()
Dim i As Worksheet
For Each i In Worksheets
i.Select
i.Range("A1").Select
Next
Sheets(1).Select
End Sub
たった、これだけです(A1近辺のセルを結合していない限り、動作します)。
これをCtrlキー + R (R:Reigi礼儀 としました)に割り当てて使うように提案しました。
最初は職場の先輩に伝えたところ、「これであのジジィ、なんも言えんやんww」と大喜び。
評判はあっという間に広がり、「A1ジジィ」にExcelを送らないといけない人全員にノウハウが行き渡りました。
(みんなイライラしてたんでしょうね・・・)
おかげで「A1ジジィ」はダンマリとなり、職場に平穏がもたらされました。
逆に、定期的にブチギレてストレス解消していた「A1ジジィ」は鬱憤が溜まっていたようですが・・・w。
(イライラのやり場を無くした「A1ジジィ」がやらかすのは、また別のお話)
ここまで読んでもらって気が付いたことが・・・。
「何も生産性がない」です。
マクロを構築したにも関わらず、作業効率はアップしていないし、正確性向上に寄与したわけでもない。
ただ、「A1ジジィ」を黙らせただけです。
こんなコードが感謝され、一番使われていたなんて、エンジニアとしてはバカバカしいです。
まあ、「A1ジジィ」のせいですよねwww。
生きてるかなぁ・・・「A1ジジィ」。
定期的にキレないとダメな人だから、どこかで害悪をバラ撒いているんだろうなぁ・・・。
奥さんや愛犬、娘さん に嫌われていなきゃいいけど・・・www。
ちなみに、今の職場には何でもかんでも「AIだ!」とわめき散らず「AIオヤジ」が存在しています。
AIって単語を連呼し、会議で存在感を出そうとする害悪です。
そして、驚くほど実務に関与しない・・・。
あれ??ちょっと既視感が・・・。
「A1ジジィ」と「AIオヤジ」・・・
まさか、生まれ変わりじゃ???
輪廻転生、早くね??w