「社会人たるもの、本を買って読んで自分へ投資すべし」
「本へ投資した後のリターンは計り知れない」
このような言葉をよく聞きますが、皆様はどう思いますか?
「会社員が本を買うことって、本当に良いのか?無駄遣いじゃないのか?役に立つケース見たことない・・・。」と多くの人が思うことでしょう。
私はそんな声に対し、それなりの回答を持っている会社員です。
(本記事の結論は国内や海外で働いた経験がもとになっています)
このような記事を書くわけですから、私は今後もおそらく、本に関して無駄遣いはしないでしょう(笑)。
本記事は「本を買うことは無駄遣いなのか?」 って疑問に私見を申し上げたいと思います。
結論を先に申し上げますと、”日本の会社で働く会社員として”本を買うなら無駄遣いにつながる可能性は高いです。
以下、その理由を3つ解説します。
本記事を通じて、
「会社員は本を買って自分に投資をすべき!」って言葉には納得できるものの、「本は値段が高いしな~。読む時間もないしな~。自分の人生に本当に役に立つのかな・・・?」ってヤキモキしている人の心が晴れたら嬉しいです。
では、まいりましょう。
会社員が本を買うと無駄遣いになる理由3つを解説
会社員が本を買うことが無駄遣いになりうる理由は以下の3つです。
- せっかく買った本を読まない人が意外と多い
- 購入費用を経費にできない
- 読んだ内容を仕事に活かさない
ひとつずつ深めていきましょう。
せっかく買った本を読まない人は意外と多い
身銭を切っても、努力をやり切れないケースは思った以上に多いです。
「せっかく買った本を読まない??そんな人いないでしょ~」って思うかもしれませんが、あらゆる世代で意外といます。
- 勉強を頑張る決意をし、参考書を買ったが挫折した高校生
- ダイエットを決意し、ダイエット本を買ったがダイエットを挫折した主婦
- 世界中のビジネスマンが読んでいる良書を買ったが、仕事に忙殺されて読むヒマがない会社員
- 最新の話題が満載の本を買ったが、ついていけずギブアップした中年男性
こんな具合に、買った本を読まない(あるいは読めない)現象は日常生活の中に溶け込んでいます。
この結果、読んでない本がいっぱいある様子、いわゆる「積ん読」って状態になります。
「詰ん読」状態、つまり本を買ったものの、中身を理解するに至っていないわけですから無駄遣いと言わざるを得ません。
会社員に限って言えば、入社してしまえば相当な事が無い限りクビにはならないので、わざわざ本を読む人なんていませんよね( ´∀` )。
それなら、本は極力買わないほうが金銭的にも時間的にも合理的です。
購入費用を経費にできない
会社員である以上、これはなかなか致命的です。
会社員が「これは仕事に役立つぞ!」と買った本を経費にすることはできません。
つまり、節税ができません。
個人事業主と会社員(つまりはビジネスを仕掛ける側と雇われる側)を比較すると、会社員がどれだけ金銭的に不利かわかります。
- 個人事業主:ビジネスに要る本なら経費として確定申告可能。節税になる。
- 会社員:税引き後の手取りから本を買う。経費として確定申告はほぼ不可能。
個人事業主は(事業に関係ある)本を経費申告して利益を下げる(つまり支払う税金も下がる)選択肢が残されています。
一方、会社員が本を買って学ぶには自分の手取り額をさらに減らす決心が必要です。
例えば会社の上司に
「これは仕事で要る本なんです。部署の経費で買ってくれませんか?」
と頼み込んで、職場で本を買ったことになれば経費扱いにできるでしょうが、会社員が個人的に買った本は経費にして確定申告はできません。
さらに会社員にとって、給料を余らせるのは将来の選択肢を多く残す意味で非常に重要です。
(結婚、出産、育児、車、家・・・お金が必要になるシチュエーションは山ほどあるからです)
なので、会社員として真面目に自己研鑽する人ほど、本を買うことでバカを見ます。
(もちろん個人事業主、法人など持っていれば話は別です( ´∀` ))
「とはいえ、本の内容が仕事に活かせれば収入も上がりそうだし、オッケーじゃね?」って思った人は、是非次の章をご覧ください<(_ _)>。
たぶん、夢が壊れてしまいます・・・。
読んだ内容を仕事に活かさない
読んだ本の内容を仕事に活かすって、日本では難易度が高いです。
(特に、専門職ではない大卒総合職の会社員)
理由を説明します。
日本会社に勤める会社員の多くは給料が固定給で、会社の売り上げに直接貢献できるのが営業職くらいしかないので爆発的に収入を上げにくいこと、外国のようなジョブ・ディスクリプション形式の仕事(仕事内容が細かく決まっていて、それ以外の事をするとキレられる形式)ではないので「どんなスキルを上げたら収入が上がるのか」が凄くわかりにくいことが原因と言われています。
なので、「今の自分が、どんな本を選び、読むべきか」を見極めるのは難易度が高いです。
(私も未だに、今の職種で収入アップに繋がりそうな本がわかりませんww)
もしもあなたが日本の会社(外資系や対人歩合制の営業職を除く)にいらっしゃるなら、「本に投資をしても給料が上がりにくいこと」を認識しておくべきかと思います。
むしろ、犬のように上司にすり寄って、仲良くして良い評価を貰う方が出世しやすいとさえ感じます。
良書の内容を活かそうとするより、身近な上司にゴマをする方が評価は上がりやすいのが日本の会社の特徴です。
ゴマすり野郎は、出世します。
嫌な現実ですが、受け止めるべき事実でもあると思います。
なので、私はビジネス書や自己啓発書の類といった「いかにも社会人が読むべき系」な本は社会人になってから1冊も買っていませんし読んでもいません。
そして、業務的にも金銭的にも全く困っていません。
(例外は資格試験や免許取得に必要な書籍です。これらはしっかりと買い揃えたほうが良いでしょう。私ですらケチりません(笑))
次の章では図書館についてお話しします。
人生で必要な本の多くは、図書館で借りられます。
【体験談】仕事・生活に必要な知識は図書館で手に入ります
図書館は「市や町の税金がふんだんに投下された知識の源泉」です。
せっかく居住地へ税金を支払っているのなら、市町村民として利用しないと損です( ´∀` )。
話を図書館に戻しますと、大学生~現在に至るまで私は図書館に入り浸ってきました。
(そして、今週も行くでしょうww)
おかげで、大量の本に触れつつ、教科書の出費を最小限に抑えて大学を卒業できました👇。
図書館通いを続けた結果、図書館には
- 仕事の心構えが学べる、世界レベルで読まれている名著
- 快適空間を作る生活の知恵が満載の本
- お金・投資の基本が学べる歴史的良書
- 偉い人、凄い人、ヤバイ人の面白い自伝
- 外国の教養が学べる翻訳書
があることを理解しました。
つまり、図書館に通いまくった人、本を借りて読んで教養を得まくる人がおトクを受け取れます。
フランシス・ベーコン曰く「知は力なり」ですので、本のエッセンスを得まくった人は人生を有利に立ち回れます。
本ブログのコンテンツや、貯金実績、節約生活の根本は図書館通いで育まれたと言っても過言ではありません。
Amazonの「あなたへのおススメ」を見るより、図書館の本棚を眺めましょう。
たいていの場合、それで事足りますよ( ´∀` )。
*ちなみに私は本のみならず、kindle端末も買ってません。電子書籍派なのにです( ´∀` )
【押さえるべき事実】新発売の本は、過去の良書のエッセンスを踏襲している
以下、私の実体験です。
実体験の話の前に、先ほど申し上げた図書館で借りられる本を確認しましょう。
- 仕事の心構えが学べる、世界レベルで読まれている名著
- 快適空間を作る生活の知恵が満載の本
- お金・投資の基本が学べる歴史的良書
- 偉い人、凄い人、ヤバイ人の自伝
- 外国の教養が学べる翻訳書
現在本屋さんに売られている本の大半は、これらの本のエッセンスを踏襲しています。
ちょっと表現が違っているだけで、根本に違いはないことに気づくことでしょう。
つまり、新発売の本でも図書館の本でも、得られる教訓はほとんど変わりません。
なので、安心して図書館の本を読みましょう( ´∀` )。
(新発売の本ですら、そのうち図書館で借りられるようになります)
大学生の時に何度か最新のビジネス書を買ったことがあります。
当時の新発売本は、文章の切り口が違ったりして目新しさは感じられますが、歴史的良書・名著とエッセンスは一緒でした。
(当時買って読んだ本が、カーネギーの「人を動かす」って本と伝えたい内容が全く同じで、少しがっかりしたのを覚えています)
その他の新しく買ったビジネス系の本でも、同様の現象が起きました。
私はそれで凝りました(笑)。
新発売の本は、大体が過去の良書のエッセンスを踏襲しているって事実を身をもって体験したので、ますます本を買う気がなくなりました。
国や時代を超えて読まれている良書を、今後も繰り返し味わっていきたいと思います。
その方が私のためになるでしょうからね( ´∀` )。
本記事は以上です。
最後にポイントをまとめます。
- せっかく買った本を読まない(読めない)人が意外と多い
- 仕事に役立つ本でも経費にできない
- 読んだ内容を仕事に活かさない(一部の職種を除き、活かすのは難しい)
- 図書館を利用し倒せば、人生を有利に立ち回れる
- 新発売の本は、大体が過去の良書のエッセンスを踏襲していることが多いので買うとがっかりするかも
今日はこの辺で。